大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)3337 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鈴木民治の上告趣意についで。

論旨前段は、結局原判決では本件家屋の所有権の所在につき事実の審理を尽さな

いという主張に帰する。(被告人が本件家屋の所有権を持つて居れば第一審の相被

告人Aは被告人の侵入を拒否する権利はなく、従つて、犯罪の構成要件を欠き、原

審は罪なきに刑罰を擬した違法すなわち憲法一一条の基本的人権を侵したことにな

るとの主張は、所有権あることを仮定しての議論であつて、上述の審理不尽の主張

の前提であり、従つて、独立した論旨とは認め難い。)また、論旨後段は、第一審

裁判所の裁量に属する証人申請を却下したことを非難する主張と解される。されば、

所論は、いずれも結局第一審における単なる訴訟法違反の主張に過ぎないものと認

められるから、明らかに刑訴四〇五条の上告理由に該当しない。そして、記録を精

査しても、本件では同四一一条を適用すべきものとも認められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号に従い、裁判官全員一致の意見で主文の

とおり決定する。

昭和二七年一月一〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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